【コラム情報】Viridian人気食育講座コラム版 張先生の漢方入門「冬の食事」
Viridian通年イベントで大変ご好評頂いていました、中医師の張先生を招いての「中医学食育講座」は、新型コロナウイルス感染症による社会情勢により、コラムでの紹介に変更させていただきます。イベント再開時には、改めてご案内いたします。
漢方初心者でもわかりやすく学んでいただける「漢方入門コラム」を毎月1回投稿しています。
今回のテーマは「冬の食事」
中医学では、冬の寒さにより、廃物の排泄などの水液代謝や内分泌系にかかわる「腎」に負担がかかります。寒さから身を守り、体に必要な栄養分を蓄えることが大切です。
<お薦めの食材>
A: 補腎温陽(腎の働きを高め、陽気を補充することで、新陳代謝を活発にし、各器官の生理的な機能を促進する)、健脾(胃腸の働きを高める)、益気養血(エネルギーや血液を補う)食材
- 肉・卵・牛乳・魚介類:牛肉・鶏肉・マトン・鶏卵・うずら卵・牛乳・えび・鮭・タチウオ・ウナギ・ナマコ・たら・帆立貝・いわし・ブリ・さば・サンマなど
- 穀類・豆類・芋類:うるち米・もち米・黒米・オートミール、トウモロコシ、大豆・枝豆・黒豆・ジャガイモ・やまいも・サツマイモ・里芋など
- 緑黄色野菜:にんじん・かぼちゃ・ブロッコリー・小松菜・ニラ・さやえんどう・えんどう豆・グリンピースなど
- ナッツ類など:栗・クルミ・銀杏・松の実・落花生・ゴマ・蓮の実・クコ・桑の実など
B: 温裏散寒(体を温め、寒邪を取り除く)の食材
ネギ・しょうが・にんにく・玉葱・唐辛子・からし・シナモン・八角・こしょう・さんしょう・らっきょう・酒、黒砂糖など
C、季節の旬のもの
蓮根・大根・白菜などの秋冬が旬の野菜は、甘温の食材や辛温の調味料と一緒に加熱調理すると、体に良い栄養素が摂れ、体が温まります。
<控えた方が良いもの>
緑豆・スイカ・メロン・ニガウリ・冬瓜・柿などの涼性のものは、体を冷やすため、冬に控えたほうが良いとされます。そば・ 海藻類、ごぼう・なす・もやしなどの涼性の食材は、体を温める香辛料と組み合わせて調理して下さい。
~張先生プロフィール~
中医師。1993年来日。中医食養薬膳学にも精通し、日本中医食養学会、東京都栄養士学会、横浜薬膳研究会等でご活躍。